日雇い労働のメリットとデメリット

現在日本には正社員以外にも契約社員、派遣社員、アルバイト、パートなど様々な雇用形態が存在します。
それぞれに違った特徴がありますが仕事を探す上で選択肢が多いことは労働者にとってありがたいことですよね。
様々ある雇用形態でも特に異彩を放つのが日雇い労働と呼ばれる働き方です。
昔から存在する歴史の長い雇用形態ですが、働き方が多様化する昨今の日本ではこの雇用形態が増加しつつあります。
今回は日雇い労働のメリットとデメリットをいくつか紹介したいと思います。

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日雇い労働のメリット

まずはメリットから見ていきましょう。

その日のうちに給与を支払ってもらえる

まず一つ目、その日のうちに給与を支払ってもらえること。
生活費に日々悩んでいる方はこれを目的に日雇いを行っていることも多いのではないでしょうか。
例外もありますが基本的に日雇い労働は業務終了後には給与を手渡しで受け取ることができます。
急な入用があったとしても一日労働すればその場をしのげますから、手持ちがない状況でお金の工面に苦心しているときはたいへん重宝するでしょう。
給与支払いに関する手続きも簡素な場合が多いです。
印鑑と身分証明出来るものだけでよかったり、それすら必要ないことも少なくありません。
現場に行き、一日働いて現金で給与をもらって帰れる。
実にシンプルで効率の良い働き方と言えそうですね。

一日限りの人間関係で済む

続いて二つ目のメリットは一日限りの人間関係で済むという点です。
コミュニケーションを取るのが面倒くさい方はこれも大きなメリットになりますよね。
労働で最もストレスを感じるのは人間関係だという方も多いでしょう。
人それぞれ考え方は違うもの、仕事を進めていく中で人間関係の軋轢が生まれるのは致し方ありません。
どんな仕事をしている人でもこの点はある程度受け入れつつストレスを抱えながら労働していることでしょう。
しかし日雇い労働にはその悩みが存在しません。
何といっても一日限りの付き合いですからどんな軋轢が生じようとそれが翌日以降に持ち越されることがないんです。
正社員やアルバイトなど一般的な雇用形態における人間関係のストレス、それは毎日継続して付き合っていかなければならない点にあります。
しかもそれがいつまで続くか分からないという終わりなき戦いなのですので、心身ともに疲れてしまうのも無理ありません。
日雇いにおけるその場限りの人間関係はそれらのストレスを圧倒的に軽減できる、まさに労働することに特化した働き方と言えるでしょう。
人との付き合い方に難しさを感じている方は、人間関係の希薄な働き方を模索してみるのもお勧めですよ。

働き方を自分で管理できる

そして三つ目のメリットは働き方を自分で管理できること。
日雇いは一日単位の労働ですので、もし自分に合わない環境であった場合翌日以降は働かなくても問題ありません。
その日の気分で働くかどうかを決めることができるんですね。
労働内容だけでなく雨が降っているから今日は働くの止めておこうか、そんな簡単な理由で仕事しないという選択肢を選ぶことができるんです。
このメリットは他の雇用形態ではまず無理な話で、やはりある程度働く期間は決められていますからどんなつらい状況でも覚悟を決めて出勤しなければなりません。
日雇いでの労働ならば自分にとって回避したい状況に陥ってしまった場合大半は避けることが可能なんです。
先述した人間関係もそうですが、多くの煩わしさを取り除けるのが日雇いの魅力なのでしょう。
昨今の配達サービスなどにみられるこれらの日払いと呼ばれるような働き方が増加しているのも、ストレス社会と呼ばれて久しい日本においては当然の傾向なのかもしれませんね。

日雇い労働のデメリット

ここまで多くのメリットを挙げてきましたが、もちろんその逆もあります。

収入が安定しない

日雇い労働の一番のデメリットは収入が安定しないこと。
この点は他の労働形態におけるメリットにあたり、やはり定期的な収入がないことは生活を送る上では不安材料になってしまいます。
地域差もありますが、地方では日雇いでの仕事を常時確保できるとは限りません。
社員やアルバイト、パートといった、期間が定められている雇用が一般的ですし、都市部に比べ家庭を持っている方が多い田舎では労働者も安定した雇用を望むのが当然です。
日雇いで気軽に労働したいという地方暮らしの方は、仕事の量が多く幅も広い都市部に出ることを検討したほうが良いかもしれませんね。

キャリアに繋がらない

二つ目のデメリットとしてはキャリアに繋がらないこと。
新しい仕事を探すときは企業に履歴書や職務経歴書を提出することが一般的です。
これらの書類における過去の労働経験は、正社員、少なくともアルバイトやパートといった雇用形態を想定しています。
ですので、日雇いにおける労働経験を面接あるいは書類選考を行う企業に評価してもらうことは、現在の日本では大変難しい状況と言えるでしょう。
いずれ就職したい企業がある場合は、日雇いだけでなくキャリアに繋がる仕事をすることも視野に入れる必要がありそうです。